地方分権の推進と行財政の悪化による公共サービス縮小化の流れの中で、市民と行政の役割分担を見直すための「協働」が、全国の自治体でいわれるようになってから、20年以上経過しました。
協働は、1990年代後半に、市民参加(参画)に先駆的に取り組む自治体の自治基本条例などで用いられ、2000年代になると、新しい公共という言葉の下で、全国の自治体に広がっていきました。
協働の理念は、協働の概念を導入した自治体によって定義されていて、その内容は自治体により異なりますが、市民と行政が対等な立場で協力し合い、公共的、あるいは社会的な地域課題を解決するという目的は、概して共通しています。
社会科学的な研究の対象としても、一時期は盛り上がりをみせた市民と行政の協働ですが、もはや旬の過ぎた研究だという研究者もいます。
市民と行政の協働に関連する研究の注目度は低いですが、学術論文データベース「CiNii」で、「協働」をキーワードに、論文のタイトルを検索すると、2020年は1,582件(2021年8月22日調べ)の論文が検索されました。
これらの論文について、各論文のタイトルを計量テキスト分析したところ、「学校、教育」の分野や「医療、福祉」の分野、「ロボット」の分野で、協働に関連する論文が多いことがわかりました。
「学校、教育」、「医療、福祉」、「ロボット」という分野において、協働に何が期待されているのでしょうか。これについて、確認しておきたいと思います。
